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退職代行を使う人はどんな人?

目次

退職代行を利用する人は男性の方が多い

まず性別で見てみると、男性と女性では男性の方が多いと言うデータがあります。

その割合は、実に女性の培近くにのぼります。

理由として、女性の方が派遣社員や契約社員で勤続している方が多く、男性の方が正社員での登用を望む事が多いからなんです。

派遣社員や契約社員の場合、自分に合わない、辞めたいと思った際は割と言い出しやすい環境でしょう。

特に派遣の場合は、勤め先ではなく派遣元の担当者に退職の意思を告げることで、新しい環境に移る事も出来ます。

対して正社員の男性は、将来性を踏まえ入社時から長く勤続したいと考える人が多いです。

結婚して、子供が出来て、マイホームを買う。

一般的ではありますが、このような人生設計を前提に考えた場合、正社員雇用を受けて家族を養って行きたいと言う願望が関係しています。

しかし、働く中で人間関係や仕事のプレッシャー、上司と折り合いがつかない等の状況が訪れると、自然と退職を考える事になります。

会社によっては退職の意思を切り出しづらかったり、話を聞いてもらえなかったり

その結果、駆け込み寺として退職代行に依頼するパターンが多いと言う結果があります。

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年代別に見る依頼者の割合

次に年齢での偏りを見てみると、一番多いのは30代です。

実に全体の内30%を占めています

次いで28%の20代、21%の40代と続き、50代以上の割合は7%となっています。

働き盛りの30代が最も多いと言うのは少し意外でした。

油が乗ってきて、バリバリ働く世代のイメージがありましたが、同時に責任のある役職につく事が多く、その中で人間関係やプレッシャーを感じるからと推測できます。

退職代行=「まだまだ常識の無い若者が使う物」と言うイメージも一部ではあるようですが、実際はその上の世代が多いと言うのは深刻さを感じますね。

ちなみに20代を除くと、30代の割合と40代、50代を足した数字がまったく一緒の28%となり、逆に若い世代が最も退職代行を利用していない事になります。

新卒で入社した会社が嫌ですぐに辞めたいと言う話は耳にする事が多いですが、社会全体でみるとこれは一部だと言う事になります。

勤続年数で見る割合は?

今の会社に勤めてどれぐらい経ったか、その勤続年数で退職代行依頼数を見ると、1年未満が約27%

3年以下が21%、3年から10年以下の勤続年数が23%となります。

その他は10年越えで利用する方もおり、これは全体の11%程になります。

やはり、働いて仕事に慣れてきたころにストレスを感じる様になるんだと思います。

先ほどの年代別割合と合わせると、中途で別の会社に移った30代の男性が、一年以内に退職代行を使って会社を辞めるケースが最も多いと言う結果になりました。

ここも意外な感じがします。

キャリアアップも踏まえて新しい会社に転職したのかもしれませんが、そこでミスマッチが多く起きてる可能性が高いです。

求人サイトや転職エージェントの普及も広まりましたが、その中でも実際の要望と合っていない部分があるとも想定できますね。

会社の規模別にみてみると

依頼者の勤めていた会社の規模別で見てみましょう。

イメージ的には中小企業が多く、その中でワンマン社長についていけなくなったり、横暴な上司に振り回されて辞めるパターンが多いのかと思っていましたが、実際は大企業で壁にぶつかり退職代行を使う割合が多いんです。

従業員数100人以下の企業 36%
従業員数100人~1000人までの企業 32%
従業員数1000人以上 21%

となります。

数字の捉え方は人それぞれだと思いますが、特筆すべきは32%の数字、100人~1000人以下の大企業がこんなに多いと言う点です。

ここから言える事として、退職の意思を自ら伝える事が出来ないほど追い詰められる環境は、中小だけに限らないと言うことです。

むしろ大企業の方がマネジメントの不備が多いととれるデータになります。

どの会社でも管理者と、従業員との間にコミュニケーションが不備があると、退職に紐づいてしまうんではないでしょうか。

自分も過去大手上場企業で働いた事がありましたが、それまでの企業と比較して最もマネジメントが出来ていない会社でした。

その結果離職率も、尋常ではなく高くなっていた記憶があります。

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人手不足により退職を引き留められる事が多い

退職代行が流行った背景として、どこの業界でも深刻な人手不足が起きてます。

高度経済成長期の頃の様な、終身雇用を希望する人はいまでは殆どいません。

スキルを身に着けて数年でキャリアアップ前提に転職するのが当たり前ですし、副業の流行に伴い会社の給与より高額な収入を得る人が増えた事も関係しています。

会社としては、人財の流出は損失に直結しますので、以前より引き留める機会は確実に増えています。

その結果、既に限界を向かえている社員は悩み、退職代行に依頼するケースが増えているんでしょう。

勤続年数が長い人は特に矢面にたつ機会が多く、過去の功績を捨ててでも会社を辞めたいと感じることが増えてるんではないでしょうか。

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退職代行を利用する人は誠実で真面目な人が多い

ざっとまとめると、下記の様な人物像が退職代行を利用する人のイメージとなります。

性別 男性
年齢 30代
勤続年数 1年未満
会社の規模 大企業
背景 人手不足

こうしてみると、当初持っていた退職代行利用者のイメージとは違うと思います。

少なくとも私自身はそう感じました。

結局の所、責任感もあり真面目で誠実に働いている人の方がストレスを感じている印象です。

新卒でもなく、転職をして頑張って行こうと考えている男性ですね。

仕事も慣れて軌道に乗り始めた所に、責任の重い業務や案件を振られる。

部下の面倒も見つつこれらを回し、心身ともに疲弊してしまった結果ではないでしょうか。

不真面目な社会人なら、いわゆる「バックレ」「飛ぶ」と言った手法を選択する気がします。

それをせずに、退職代行に依頼をすると言う事は最後の筋は通している事になります。

場合によっては、退職後も勤め先から悪評が立つ可能性だってゼロではありません。

それでも自ら費用を負担し、退職の意思を伝えると言う事は、皆根は真面目なんだと思いました。

そして真面目な人がつぶされる社会になっている、その結果退職代行が流行ると言うわけですね。

今回は退職代行を利用する人はどんな人?と言うテーマで情報を整理してみましたが、この記事を見て思う節がある人は多いと思います。

退職代行を利用する事は、個人的には悪い事とは思いませんし、そこまで追い込んだ会社にも責任があると思ってます。

いずれにしろ、体を壊してまで働く仕事は無いとも思ってますので、そうなる前に勤め先に見切りをつける。

辞めさせてもらえないなら退職代行を使う事で、自分の今後の人生を守る。

これも一つの選択なんではないでしょうか。

今強いストレスを感じている社会人の方に、この内容が一助になればいいと思います。

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